今回はツーリングの話ではありませんが、長年(?)やってみたかったR1200GSでのオフロード走行を始めるにあたって、超初心者の僕がいろいろと考えて準備したものなどを紹介してみます。
僕のように初心者の方にとっては道具選びも大変なものです。インターネット上で検索すればいろいろな情報が出てくるものの、どう判断すべきかというところは個人に委ねられるところになります。
その判断の部分をどうしていったのかという点についても、書いておきたいと思います。オフロード走行を始めてみたい方、オフロードギアの選び方で迷っている方などの参考になれば幸いです。
最初の方は自分のオフロード走行についての動機などについて書いているので、装備の判断について知りたい方は目次で飛んでってください。
それではよろしくおねがいしまーす!!
何事も行動しないと始まらない
いつか、色んな国をバイクで旅してみたい!というのはツーリングライダーであれば一度は思ったことがあるのではないでしょうか。
色んな国をバイクで旅することには、デジタルテクノロジーが進化してきた今でも様々なバリアがあります。個人で色々とやるにはハードルが高いこともありますが、できないことでもないということは『決定版!30年史「海外ツーリング」読本』を読んでなんとなくわかっていました。更に、いまではネットでいくらでも情報を手に入れることができます。
いろいろな人のツーリング記録を見ていて思ったのは、現地でオフロードに入っても慌てずに走行できるテクニックと、最低限の修理・補修の知識や技術が必要になるということ。日本国内だとすぐ対応できる場合が多いですが、言語の壁・サービスの質などで困ることになるんじゃないかと。
バイクに乗っていて、ケガをするのが怖かったりとか場所がなかったりなどなど・・・いろいろな理由をつけていままでやらずにきたことのひとつに、本格的なオフロード走行がありました。
オフロードを走行したことがないわけではないのだけど、安定して走れるかというとそうでもない超初心者の僕ですが、オフ系のバイクに乗り続けているのは憧れの気持ちがあったからなのかもしれません。
そんなところにふときっかけをもたらしてくれたのが「GS Trophy」という世界的なBMW Motorrad主催のイベントです。
GS Trophyという世界的イベント
海外で安全にツーリングしてみたいということを達成する手段の一つとして、BMW Motorrad主催で毎年開催されているGS Trophyという大きなイベントがあります。
このイベントは2年に1度開催される世界的アドベンチャーイベントです。各国で選ばれた3名が1チームとなり、毎回、地球上のどこかの国でアドベンチャーしていきます。
参加するためには、バイクを操るスキルはもちろんですが、英語を話せる程度の語学力があり、アマチュアライダーであること、そして選考会を勝ち抜けるバイク操縦スキルなどなどを身につける必要があります。
参加のハードルも高く、映像を見ると決して安全という感じではないですが、BMW側のサポートも手厚いのでかなり心理的安全性を確保して世界のどこかでアドベンチャーツーリングできるイベントだと認識しています。
GS Trophyへの参加は困難をきわめる―だがオフロードコースを走って腕を磨くことはできる
GS Trophyのハードルはだいぶ高いところにあります。まだ走り始めてもいないひよっこにとっては、ハードルをくぐってしまうかぶち倒すか、無視することや迂回することはできても、正確にひとつひとつを越えていきながら走り切るのは相応の努力が必要になることは明らかです。
でもGS Trophyにいつか出場することを夢や憧れ、ゴールのひとつとして設定するのはいいんじゃないかと思っています。それが人生の推進力になるのなら。
急に個人的な述懐になりますが、今もあんまりない感覚なんですけど、特に昔はこういう感覚がなかったんですよね。小中高と進む中で、夢とか憧れがないといけないみたいな焦燥感だけがあって、なんとなくやりたいこともなかったけど大学には行けたし卒業もできて、就職はしたけどぼんやりできることだけをやってきて、それが呪いのようになっていた部分もありました。
越えられるハードルを越える:初心者歓迎のオフロードイベントへ参加してみる
ちょっと湿っぽい感じになってしまいましたが、話を戻しましょう。
そういうわけで、僕のような超初心者もOKなオフロード走行をともなうイベントに参加してみることにしました。ちょうどうってつけのイベントがあったので参加を申し込み。(具体的に書いてもいいんですが、このご時世なのでいちおう控えます。)
オフロード走行経験としては、山梨県の北富士演習場、青森県の白神ライン、四国の剣山スーパー林道などがありましたが、十分に整備されたところのみ。ガレた道などでの走行経験や後輪をスライドさせるとかのテクニックを学んだことも試したこともないので、超初心者です。
コロナ感染が拡大し、病院も倒産するような状況下で本当にイベントが開催されるのか未だ定かではありませんが、必要なものをそろえておくことは今後の動き方を変えてくれると思います。
イベントに向けて、装備をそろえていく
さて、大きなケガをせず安全に参加するために、オフロード走行に必要な装備を整える必要があります。林道ツーリングも流行っているので林道ツアラーの方も参考にはしましたが、基本的にクローズドでガチ走行する方向に向かってそろえていきました。
そこで一番参考にさせていただいたのが下記のサイト。もう更新されていないっぽい?ですが、国際ライセンスを取得されている方の書いていることなので、ある程度信じていいかなと思っています。ただ、今回はビッグオフなので、当てはまらない部分もあるかもしれませんが、よくまとめられていました。
(ブログの情報は更新されていない+ツイッターの投稿がほぼカメラの話なので、もうバイクは乗られてないのかもしれないですね・・・)
こちらのnoteも参考になりました。
MoSCoW分析(モスクワ分析):MUST・SHOULD・COULD・WON’Tに分けて購入
オフロード超初心者なのでバイクとヘルメット以外はほぼまっさらな状態でスタートになります。そこでMoSCoWというフレームワークを使って優先順を判断し、イベント開催までにそろえていくことに。フレームワークっていうほどではない気もしますが、こういう呼び方で分ける考え方があるっていう話です。
MUST装備(優先度高:絶対に必要なもの)
これらは絶対に必要、と判断しました。ケガをしないために身を守る基本的な装備になります。
- オフロードヘルメット
- ニープロテクター(ひざ。ニーガード、ニーシンガードなど)
- ティアオフ・ロールオフ対応のゴーグル ※注1
- オフロード競技用ブーツ(モトクロス、エンデューロ用)
※注1:ティアオフ対応ゴーグル買っちゃった後で、近年のプラスチック廃棄問題で「ロールオフ」が標準になってきている、という記事を読みました。買っちゃったわ。失敗した!ティアオフレンズがなくなったら買い換えよう。
SHOULD装備(優先度中:あったほうがいいもの)
こちらはMUSTより優先度低いがあったほうがよさそうなものと僕が判断したものを書いています。基本的にオフロード用品メーカーから出されている専用品を買わなくても、ほかのもので代用可能になりそうなもの。
- エルボープロテクター(肘)
- チェストプロテクター(胸)
- モトクロス用グローブ
エルボー・チェストプロテクターについてはMUSTになるかどうか微妙というところですが、持っているものが使えればそれでいいんじゃないかなと思います。僕はラフロのやつを持っていたのでこれを流用することに。
エルボーの方は本格的にやるようになってきたら、ベルクロで止めるタイプではなく、筒状になっていてすっぽりと肘を覆うタイプのプロテクターのほうがずり落ちなくていいみたいです。
またツーリング中にフラッと林道に寄りたいとかの場合はジャケットに胸・肘・背中のプロテクターが入っている場合が多いと思うので、こちらにしておきました。
ガチのチェストプロテクターはけっこういいお値段なので、ちょっと考えて買うかどうかまだ検討中です。せっかくだから、可動域を犠牲にせず防御力も高いやつを使いたいところ。
COULD装備(優先度低:あればあったで便利程度の優先度)
ここからは、僕が優先度低めと判断したもの。中級者以上になってスピードが乗るようになってきたら必要になってくるかもしれません。首やっちゃうと、その後の人生を棒に振ってしまう可能性もあります。その時はその時で、なにか別のものが見つかるかもしれませんが。
スパッツ・長袖インナーはワークマンのやつがいいですね。夏のツーリング用に4セットほど持っているので、着ていこうかと。
- ネックブレース(首)
- 専用スパッツ・長袖インナー
WON’T装備(いまのところは用意しない、後で考える)
下記のものは、現在持ち合わせているものや代用品で対応できると考え、余裕があるときなどにそろえていければいいかな、もしくはしばらくいらないかも、と判断したものです。
- オフロード競技専用ソックス
- オフロード競技専用ヘルメット
- モトクロスジャージ・パンツ
- ハイドレーションシステム(水のめるやつ)
モトクロスジャージも買おうかなと思いましたが、昔勤務していた会社からもらった作業用つなぎが残っていて使えそうということと、スパッツと長袖インナーを着た上にTシャツとストレッチ性の良いボトムスみたいなスタイルでいけそうなので、見送り。
ハイドレーションシステムは暑い時期に長い期間走行する場合は必須かもしれませんが、初心者のうちはそういう状況に陥らないと思うので、後回しにしました。
作業用つなぎについては、逆に玄人感が出てしまいそうなので考えものですが・・・。
実際に買ったものと購入方法
ドイツの有名なバイク用品通販サイトである「FC-Moto」、それと世界的な通販サイトの「eBay」を使いました。
FC-MotoはDHLでの配送でしたが、現在コロナウィルス感染症の関係でやや出荷が遅れる場合がある、という注意書きもありましたが、注文から1週間〜10日程度で到着。だいたい納期通りです。
eBayの方も同じで、だいたい納期通り到着しました。ただし、eBayの方はショップにもよるかもです。
ちなみにみんな大好きAliexpressは未体験です・・。
支払いはPayPalが安心だと思う
海外通販で個人輸入をするときにクレジットカードやデビットカード決済を使うのが一般的だと思いますが、PayPalが使える場合はPayPal経由で取引したほうが安心感があると思います。直接クレカ決済するのはちょっとリスキーな場合があります。
決済の安心度だけでなく、届かない等の配送トラブルがあった場合、PayPalを通じてやりとりができる点もいいところ。いままでトラブルにあったことはありませんけど。
オフロード競技用ブーツ:GAERNE GX-1 Evo Light-Welt
こちらは日本国内で流通していない、日本国内の正規代理店JAPEXさんでも取り扱っていない種類のブーツ。レビューがないので冒険でしたが、価格と色、ソール形状など条件に見合ったものがこれしかなかったので個人輸入しました。
GAERNEのブーツはほかに2つ(G-MIDLANDとFUGA)持っててサイズ感もわかるし、オフロードブーツ3大メーカーといわれているくらいのマーケットでの信頼もあるから大丈夫でしょ、と。
届いてみて履いてみた感じ、サイズ感もあっていて結果的に問題なかったです。プロテクション性能も良さそうなので、オフロードに行くのが楽しみです。
個人輸入をするにあたって、ブーツは追加課税されたので注意が必要です(2000円)。それでも国内流通のブーツより2万円ほど安く手に入れることができました。
サポートと安心感が必要なら、正規代理店経由での購入をおすすめします。Amazon経由でも、ジャペックスからの販売・発送になっています。当該モデルはありませんが、評価の高いファストバックなら手に入ります。
ゴーグル:100% STRATA2
ゴーグルは何でもいいと思ってたので、とりあえず鉄板っぽい100%のStrata2ゴーグルを。次回買うときはロールオフタイプにします。。。
っていうか、日本語だと「ティアオフ」っていってますが実際は「テアオフ」(剥がす、引きちぎる)なのでは、と思わなくもないです。
ニープロテクター:LEATT Knee & Shin Guard Dual Axis
こちらは国内流通のものと大して値段が変わりませんが、国内ではイエロー/ブルーのカラーが見つからなかったので個人輸入。10%オフチケットが使えたので送料も含めて考えるとトントンかな。
ブーツもですがこういった派手なカラーは日本人にはあまり売れないんですかね?白とか黒だと、万が一、遭難したときに目立たなくなるので嫌なんですけど。
モトクロス用グローブ:Fox Racing Dirtpaw Gloves
こちらはeBayで中国から。なくても良かったんですがeBayを使ってみたかったのもあって、助平心で手に入れました。
eBayについては評価が高いショップ(評価数が多くて98%以上とか)から購入すればたいてい問題はなさそうです。
おわりに
装備の仕上がりはこんな感じ。
今回は、オフロードイベントに参加するにあたっての経緯から、どのような装備をどうやってそろえたか、ということを記事にしてみました。今後、オフロードを練習していくといろいろ考え方が変わるかもしれませんが、現時点での判断はこんな感じということで、僕のように超初心者の方の参考になればと思います。
半数の県に緊急事態宣言が出ている状況下で、イベントはどうなるかわかりませんが、自分のワクチン接種はありがたいことに2回目まで完了しているので、平熱より1度以上高い熱がなく、事前の抗原検査で陽性反応が出なければ、マスク着用や手指の消毒、ソーシャル・ディスタンシングなどの感染予防をきちんと実践したうえで、参加できればと思っています。
もちろんiPhoneに接触通知アプリも入れてますよ!入れてない人は入れてね!
「できる」そう思うことが何よりも大切
えがおは君のためにある ―水樹奈々 より
以上、ここまでお読みいただきありがとうございました!へば
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