Apple Care+は、Apple製品を購入するときに同時加入できる追加のケアプログラムです。
最近では、一括払いではなく月額のサブスクリプションで購入することもできるようになっていますよね。ただ、当然加入できる時期は限られているのですが。
今回は、AppleCare+って、もう加入する必要ないんじゃない?いらないんじゃない?という不要論について書いてみようと思います。
また、この記事ではAppleCare+の月額分を積み立てることも推奨しています。その分、積み立てておいて、修理や次の買い替えに使う方がいいんじゃないか、というご提案。
かつてはバッテリー交換のために入っていたところがある
AppleCare+のサービス内容は、1.ワンストップでのサポート、2.ハードウェア製品保証、3.ソフトウェアのサポートの3つがメインになっています。最近では盗難・紛失プランなども用意されており、保証範囲も広くなっています。
多くの人は、バッテリー交換が必要になったとき、バッテリーを保証範囲内で交換できるというところのメリットを受けるために加入を検討することが多いのではないかと思います。勝手な推測ではありますが、少なくとも僕と、僕の周りの人に聞いたところでは「バッテリーの交換を無料で受けられる」ということがAppleCare+に入る一番の動機になっていました。
ところが、最近のリチウムイオンバッテリーに関する技術の向上と、バッテリー特性に応じたバッテリー充電の最適化によって、その状況が変化しているのではないかと、個人的には考えています。
なお、具体的な保証範囲などはAppleサポートから確認可能です。
次点は前面ガラス修理
前面ガラスの修理も、AppleCare+に加入する動機としては強いのではないかと思います。
ほとんどの方は、スマホを買ったらケースと保護フィルムも一緒に買う、というのが当たり前になっているのではないかと思いますので、本当に保険的な意味で加入するというニーズはあるかもしれません。
こちらはバッテリーと比べると修理費用が高額になるため、落下させるリスクが高い使用方法をしている方は、入ったほうがおトクになる可能性は高いです。
ただ、個人的には耐衝撃ケースやガラスフィルムで保護していて、iPhoneを使い始めてから数え切れないほど手元が狂って地面に落としてしまっていますが、一度も画面のガラスにヒビがはいる、割れる等のトラブルにあったことはありませんでした。
10年以上使用して一度もないなら、今後も自分の運用方法でガラスが割れる可能性は低いと判断しました。
AppleCare+に加入していると仮定してその分を積み立てておけば事足りますし、その場合、原資がある程度確保できているので、買い替えも視野に検討するかもしれません。
ケースなし運用の方は、必要かもしれませんね。
バッテリー充電の最適化などで、製品のライフサイクルが伸びた?
iOS13からの機能で、「バッテリー充電の最適化」が搭載されました。これによって使用者のバッテリー充電サイクルを自動的に学習し、例えば睡眠をとっている間などは充電を80%に抑えるといったように、充電状況がソフトウェアの制御下で管理されるようになりました。
この機能はたまに悪さをすることもあって、必要なときに80%のままだった!という経験をされたこともあるかもしれません。当然、すぐにバッテリーをフル充電するオプションはあるので、気づいたときにオプションを選択すればいいのですが、不便なところもありますよね。
バッテリー充電の最適化に関しては設定からオフにすることも可能ですが、リチウムイオンバッテリーを使い続ける以上、過度に充電がされ続けたり、満充電と放電を繰り返したりということがあると、バッテリーへの負荷が大きくなり、バッテリーが損傷する恐れがあるので、個人的には、この機能はオフにしないことを推奨したいです。
さて、このバッテリー充電の最適化によって、製品のライフサイクルが奇しくも伸びているのではないかと思います。以前は、一般的にリチウムイオンバッテリーの寿命は2〜3年程度とされていたところですが、自分の端末の現状を見るに、もっと長く使用できる可能性があるなと思っています。
ただし、ゲームをする人だったり、動画を長時間撮影したり、動画配信や動画編集などの負荷の高い作業をする方の場合は、これに限らないかと思います。
リチウムイオンバッテリーの寿命に関しては、↓リンクの長谷川製作所さんのブログ記事が参考になりますので、リンクを残しておきます。
自分の端末の現状
iPhone13 Pro
約2年2ヶ月経過で最大容量90パーセントです。最近、AppleCare+が切れてしまいましたが、必要なかったというのが結論。Xのときとは大違いです。
Apple Watch Series 6
約2年10ヶ月時点で、89パーセントです。毎日充電している割には、意外と長持ちしている印象です。AppleCare+は月額サブスクしてましたが、無駄だと思ったので切りました。
Macbook Pro M1 2020
こちらはoptionキーを押してりんごマークをクリックすると出てくる「システム設定」から電源の項目を選択すると確認できます。
約3年経過で、103回の充放電回数で89パーセント。まだまだって感じですね。
iPhone13ProでAppleCare+を支払い続けたとき、メリットがあるのは11ヶ月目と32ヶ月目(2023年11月時点)
機種によるのでなんともいえませんし、そこまで僕がやる必要性があるのかどうかとても謎ですが、仮に自分の場合だと、AppleCare+に入るメリットがある月数はどこまでなのかということを考えてみました。
例:iPhone13Proの場合
自分が持っているデバイスで計算するのがいちばん身になると思ったのでこれにしました。それだけの理由なので、各自計算してください。目安くらいにはなるかもしれません。
損益分岐点というよりかは、すごく単純化された積み立て対修理費のグラフなので、記事に書くまでもなかったかもしれませんが、書き始めてしまったので参考まで載せておきます。
AppleCareなしでのバッテリー交換費用は14500円、画面修理費用は42800円です。
つまり、11ヶ月目を払った時点でバッテリー保証に対する費用がトントンになり、画面修理の場合は32ヶ月目でトントンになります。トントンになるっていうのは同額程度になる、つまり元が取れますということです。
また、バッテリー交換は0円ですが、画面修理の場合は3700円が追加でかかることには注意が必要です。
上記から分かるように、バッテリー交換のためだけに2年の保証を追加するのは無駄な支払いが発生する可能性が高いということになります。また、僕の端末の現状からも分かる通り、2年でバッテリー交換が必要になるということはよほどのことがない限りないと考えていいかなと。少なくとも、自分については。
iPhone Xのときは4年使ってやっとバッテリーの不具合が出たので、現在は制御が良くなっていることも考えると、それよりも長く使えるものとして考えるのが妥当と思います。
それでも、他の保証が使えるから、サポートも使えるから、ということで、AppleCare+を選択するのは悪くないでしょうが、自分の使い方などを一度振り返って考えてみてはいかがでしょうか。そういうきっかけになると嬉しいなと思っています。
iPhone Xのバッテリーを交換したときの状況は、下記の記事にまとめています。
結論
結論としては、もはやAppleCare+に加入する必要性はないでしょう。なぜなら2年でバッテリーを交換するところまでバッテリーの最大容量が減少する可能性が低くなってきているからです。
その分、サブスクする月額を積み立て貯金しておいて、いざバッテリーが故障したとか、画面が割れたとか、カメラが壊れたとかなったときに、判断してもいいかもしれませんね。どちらかというとそのような運用を個人的には推奨したいです。
海外では自分でDIYで修理できるキットも出始めていることですし、製品ライフサイクルの長期化によって、ビジネスモデルも転換点を迎えてきているのではないかという気もします。
また日本で生活していると、2023年末もまだ続いている円安によって、海外製品やサービスの値段は軒並み上がっています。当然、アップル製品やその保証についても同様です。
必要のないサービスのコストを支払い続ける意味はありません。かつてのように、バッテリー交換のためだけにAppleCare+に加入するという必要性はないというのが僕が今回、この記事で主張したいところです。
それならばその分を投資や他の活動など、生活の足しにした方がマシですよね。FP2級の資格は少しくらいは役に立ってくれてるかもしれない。
AppleCareよりセルフケアにお金を使いましょう。さよならAppleCare+。
それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。へば!
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