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佐渡南西部は見どころ多し。伐採された太郎杉、絶滅したトキ。とてもセンチメンタリズムを感じる充実のツーリングになりました!《佐渡島キャンプツーリング 2019-08 3日目》

ツーリング
この記事は約12分で読めます。

もう1年半前のことなのでうろ覚えの部分があるにも関わらず、内容が相変わらず盛りだくさんになってしまう。

ところで、佐渡するめは本当に500円で売っているのでしょうか!?見かけませんでしたが・・・

3日目行ってみましょう!!

2日目はこちら↓

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窪田キャンプ場から出発

真夏のキャンプは日が昇るのが早いのと、暑いので眠りが浅くなりがちなので、すぐ起きてしまいますね。

起きてすぐ撤収を初めて、7時すぎには出発です。バイクは物干し台です。

西三河ゴールドパーク(早く着きすぎて外観のみ)

今日は砂金採り体験をするぞ!と意気込んでいたんですが、思いのほか早く付きすぎてしまい、まだスタッフの方さえも来ていないという事態に。開店待ちをするものなんだか時間がもったいないので、今回は諦めて別のスポットを目指すことにしました。

目玉観光地だと思うので、次回もあるでしょ、多分・・・。

次回、ご期待ください

南西側をぐるりと回っていく

気を取り直して善は急げということで、佐渡島の南西側から南東の方に向かって海岸線をぐるりと回っていきます。

沢崎鼻(さわさきはな)灯台と佐渡小木(おぎ)海岸

沢崎鼻灯台は、枕状溶岩の上に建つ、佐渡島の最西端に位置する灯台です。海上保安庁、燈光会、日本財団により設置されている看板によりますと、昭和3年(1928年)11月21日に一代目の灯台が建設され、現在の灯台は昭和62年(1987年)に建て替えられた二代目だそうです。三代目になったら爆発的な人気スポットになったりして。

与謝野晶子が詠んだ歌が、看板に書かれていました。でも教養がなさすぎて謎。誰か教えてくれ。我が名ははし鷹。沢崎鼻灯台と、鷹が岩に止まっている様子を船の上とか遠景から見たものなのでしょうか??

沢崎の灯台に身をなぞらえてはし鷹立てり一つの岩に ー与謝野晶子

補足1 枕状溶岩(まくらじょうようがん)

枕状溶岩って結構レアな地形みたいです。枕状溶岩の地形が見られるってことは、このあたりはかつて海底火山だったってことですね。もっとよく観察しておけばよかった。よく知らないまま帰ってきてしまったぜ・・・。

枕状溶岩は次のようにしてできる。まず、海底で高温の溶岩が海水に触れて急冷される。そして、急冷された部分には筒状の薄い殻ができる。しかし、内部はまだ溶けたままであるため、次々と溶岩が流れ出ると、押されて殻が破れ、再び海水と触れて殻ができる。こうした出来事が続くことによって形成される。従って枕状溶岩の存在は、その形成の場が水底であったことを示す証拠となる。

https://www.pref.kyoto.jp/kankyo/rdb/geo/db/soi0072.html

西伊豆でも見られるようです。高校生が作ったかわいいアニメーション動画があったので紹介しておきます。

補足2 「はし鷹」の謎

とらえたばかりの鷹を鳥屋に入れる前に、古い箸を焼いていれることから。
季節 夏、分類 動物

はし鷹(ハシタカ)とは何? Weblio辞書

どういうこと?鳥屋って何?と思ったんですが、鳥屋はどうやら「とや」と読むらしく、鳥小屋のことらしい。また、タカの羽は夏の末頃から抜けて冬までに生え変わるらしいのですが、その時期になると鳥屋にこもる習性があるようです。

さらに鳥屋(とや)には、旅回りの役者が滞在すること、遊女が梅毒で引きこもること、などの意味もあります。

表面的に字面を追っていると、雄大な自然の風景を詠んだ歌なのかな、と思ってしまいましたが、一歩踏み込んで深読みしてみると、「はし鷹立てり一つの岩に」っていうのは鷹が岩にたたずんでいる様子というよりは、この「はし鷹」のように捕らえられて自由を奪われてしまったり、なんらかの原因で身動きが取れなくなったりして困った人がいて、身を投げるか投げまいか…これからどうしていこうか…などと海を見ながら物思いにふけっているような、すこし物憂げな、叙情的な歌だったのかなと思ってしまいました。

ちょっとググってもわからなかったので勝手に解釈してみました。以上勝手に解釈のコーナーでした。

宿根木(しゅくねぎ)集落

もともと行く予定はなかったのですが、佐渡一周線(新潟県道45号線)を走っていて見下ろした先にある集落がなんだかよさそうな感じだったので、降りてみようと思ったところ、駐車場も整備されていて、観光客がわりと来ているようでした。

ここはかつて北前船の寄港地として発展した集落です。この町並みは国の重要伝統的建造物群保存地区となっています。集落の中は、人が二人くらい通れるのがやっとくらいの通路が張り巡らされていて、所狭しと板壁のおうちがたくさん並んでおり、歩いているだけで当時の雰囲気を感じながら楽しむことができます。

全く事前の情報を知らないままでしたが、この出会いはラッキーでした。

保存されている古民家

富山の北前廻船問屋のお家と比べると、ちょっと見劣りするなあ、などと思ってしまいました。というのも上でも触れましたが北前船の寄港地だったわけで、そりゃインスパイアクオリティになる(財力的にも)よねって話でございます。

割といい感じではあるのですが…。富山のときは細部の説明があったのでよかったのかもしれません。

受付をしているお姉さんに聞いたのですが、かつてこの集落で営業していた居酒屋さんが、いまは上野に店舗を移して営業しているので、ご興味があれば行ってみてはいかがでしょうか。僕はまだ行けてません。

矢島・経島(やじま・きょうじま)

なぜか、「つねしま」と間違えて覚えていました。矢島・経島です。たらい舟と赤い橋がポイントです。

ちなみにたらい舟乗り場の方まで行くと駐車スペースが狭いので、徒歩5分くらいの駐車場に停めて歩いていったほうが無難です。特に観光シーズンは人が多いです。このときも、たらい舟乗り場のほうはいっぱいでした。

こちらの矢島では良質の矢竹が採れていたようで、その竹で作った竹矢を使って、源頼政が鵺(ぬえ)を退治したという伝説が残っています。古い木の立て看板に書いてありました。彫ってあるので消えることはなさそうです。安易な名前…

経島の方はと言いますと、こちらは仏教関係の伝説が残っています。日蓮上人の赦免状を持って佐渡に渡ろうとした日朗が漂着し、読経して一夜を明かした所、だそうです。ちょっと言ってる意味がよくわかりませんし、相変わらず安易な名前ですね。

日蓮宗の宗祖である日蓮上人は、鎌倉時代、宗教活動を理由に流罪で佐渡に流されていたようですね。そこに赦免状を持っていく日朗は大役を任されたわけですが、経島に漂流してしまい、にっちもさっちも行かず?お経を読んだんでしょうか。ほんとなのか?

日朗はさておき、宗教活動には特段関心はないですが、なにげに日蓮のことを調べてたらそのラディカルな生きざまがおもしろいのではないか、と思い始めてしまいました。

太郎杉公園と太郎杉の館

太郎杉の館

佐渡で最も素晴らしいと思った場所のひとつです。

太郎杉の館のなかは意外にも小綺麗に整備されているんですが、階段がコケだらけになっていたり、朽ちていたりとなかなかの放置具合で、悪くない感じです。スズメバチなんかもザラに飛んでいるのでスリルもあって。

2階に上がり扉を開くと、館の内周をぐるりと回るように通路があります。そこから下をのぞくと、太郎杉であったであろう朽ちた切り株が残っています。実は佐渡の太郎杉は人の手によって江戸時代末期に伐採されてしまったとのことなのです。実に残念な話です。

朽ちた切り株

館の中には立派な民話の看板が残っていました。いかにもな伝説って感じで、杉の化身の男性とまぐわう女性が子沢山(ただし杉)になるというもの。やはりここでもスギは子沢山の象徴とされているように思います。古い大きな神社に行くと大きな杉があって、安産杉だとかなんとかと呼ばれたりしてますね。

なお1階は、太郎杉の保存のため入れなくなっています。もう死んでしまってるのに、こんな形で保存されて、いまいちありがたがられもしない、ほとんど誰も来ない太郎杉の館。佐渡に行った際には、ぜひお立ち寄り下さい。かわいそうなので。

夏場は虫除けスプレー必須だと思います。ハチにも注意してくださいね。

赤亀岩

奥に見えるのが赤亀岩です。

佐渡の人は亀が好きなんですかね?

水津の漁師が大時化(しけ、海上が荒れること)にあったときに、大きな亀に助けられて、その亀はそのまま岩になったとかいう伝説があるみたいです。

姫崎(ひめさき)灯台

本日2本目の灯台です。こちらは、現存する日本最古の鉄造灯台です。残念ながら登ることはできませんでしたが、記憶にとどめておきましょう。燈台感の方に色んな情報があります。

以下、ありがたい看板からの引用です。

佐渡島における初めての灯台として1985年(明治28年)に点灯して以来、佐渡海峡を航行する船舶や両津港で操業する漁船の安全を守っています。
また、この灯台は、設置当時の姿のままで現存する日本最古の鉄造りの灯台として、歴史的・文化的価値が認められ、1997年(平成9年)の国際航路標識会議において、世界の灯台100選のひとつに選ばれています。

ここで新たに知らない言葉が出てきました。「国際航路標識会議」と「世界の灯台100選」がそれです。

国際航路標識会議

国際航路標識協会とはInternational Association of Marine Aids to  Navigation and Lighthouse Authoritiesのことで、その頭文字をとってIALA と呼ばれています。

らしいです。つまり灯台、航路標識の国際協会ですね。本部はフランスにあるみたいです。詳しくは下記のページへ。

世界の灯台100選

上記のIALAが1998年(平成10年)に提唱した、『世界各国の歴史的に特に重要な灯台100選」(The IALA list of 100 lighthouses as historic and architectural monuments)のことらしいです。

「世界の灯台100選」、ぜひ巡ってみたいですね。もちろんバイクで。

これググってもリストが見つかりません。IALAのWEBサイト内を検索してもどこにあるのかよくわかりませんでした。Wikipediaにも出典リストに書いてないし、英語版のWikipediaで検索しても出てこなくて困りました。IALAが返事を書いてくれるかわかりませんが、問い合わせしてみています。(まだ返事が来てません。)

姫崎灯台以外には、日本で選出されたのは犬吠埼灯台(千葉県銚子市)、神子(みこ)元島灯台(静岡県下田市)、美保関(みほのせき)灯台(島根県松江市)、出雲日御碕(ひのみさき)灯台(島根県出雲市)が選ばれています。

僕は犬吠埼と姫崎以外は未訪問なので、行ってみたいです。というか、島根には2回ほど行ったことがあるにもかかわらず、美保関も出雲日御碕も行ってないことが発覚してしまいました。

こういう気付きがあるので、まとめるのって大事ですね。次のツーリングに活かしていきたいと思います。

トキの森公園

日本原産の野生のトキ、学名でいうとニッポニア・ニッポンという種類のトキは2003年に最後の一羽である「キン」(享年36と推定されている)を最後に絶滅してしまいましたが、トキの森公園に行くと、はく製にされ保存されているキンの姿を見ることができます。

死してなお、人間の欲に晒され続けるっていうのもなんだか悲しい気がします。象徴として記憶に刻まれ続けることは幸せかもしれませんが。合掌。

生きているトキが動いている姿を見たい場合は、トキふれあいプラザに行きましょう。トキのケージは野生の環境に近いかたちで整備されており、ケージの中とはいえ自由に動き回るトキをじっくりと観察できます。色々説明を受けたような気がしますが、覚えてません。

トキの生態については、佐渡より石川県のサイトに詳しいので、是非チェックしてみてください。

枝豆ソフト

この枝豆ソフトはなかなか美味かったです。トキのゆるきゃらっぽいのも頑張っていたので一緒に写真に収めておきました。

ドンデン山荘に宿泊

3日目はドンデン山荘に宿泊しました。

ドンデン山荘までの道は急斜面のワインディングが続き、路面には滑り止めの六角模様が刻まれているくらいです。1200ccのパワーだと荷物満載でも余裕がありますが、かなりスリリングな感じでした。とはいえ、山荘までちゃんと舗装されていますので、そこは安心ですね。

山荘からの眺望は疲れを吹き飛ばしてくれそうないい眺めです。山頂は山荘から少し登った先にあります。個室が取れていたので、お風呂に入って洗濯して…2日のキャンプ泊の疲れが出てきていたのもあって、さっさと寝ました。真夏のキャンプ連泊は結構しんどいですね。

・・・あれ?晩ごはん食べたっけ…?

3日目のまとめ

ドンデン山からの眺望

めちゃくちゃ書いてしまいました。いつも長くて申し訳ない気分です。振り返りによって、いろいろな気付きがありました。と同時にやはり宿題ポイントも見えてきたところです。

西三河ゴールドパークという観光地をスルーしたことにより時間の余裕ができ、結果的には密度の高い充実したツーリングができた1日だったんじゃないかと思いました。

4日目はドンデン山をおりてついに帰路でございます。

以上、ここまでお読みいただきありがとうございました!へば!

おまけ:ネコチャン

きゃわいい!

4日目に続く

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